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- 2023.12.21 レポート
香港で開催された「Insurtech Insights Asia 2023」において、弊社代表取締役社長 兼 CEO 柏岡が登壇しました
2023年12月6日(水)〜7日(木)(現地時間)に香港のケリーホテルで開催された、Insurtech Insights主催の「Insurtech Insights Asia 2023」において、弊社代表取締役社長 兼 CEO 柏岡が登壇しました。(カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス部で、保険の商品マーケティング支援を担当している山内も同行しました)
「Insurtech Insights」は、保険業界のリーダーや意思決定者と保険市場に挑戦する革新的な新興企業を結びつけて、相互のビジネスチャンスを創出し、成長を加速させることを目的としたグローバルな組織(エコシステム)です。ロンドン、ニューヨーク、香港など各国でイベントを開催しており、保険会社、再保険会社、投資家、スタートアップ企業などの多くのInsurTech関係者が集います。
今回の「Insurtech Insights Asia」はアジア最大のインシュアテック・イベントで、5,000人以上のシニア保険プロフェッショナルと約300人の世界トップクラスのスピーカーが参加しており、講演プログラムに加えて、最先端のInsurTechソリューションが体験できる協賛各社からのブース出展もあり、会場は大いに賑わっていたようです。
今回のイベントにおいて柏岡は「Expanding Insurance Access: Unleashing the Power of Embedded Insurance in APAC(APACにおけるエンベディッド・インシュアランスの可能性)」のパネルディスカッションに登壇しましたので、その内容の一部をお伝えします。
【プロフィール】
柏岡 潤(かしおか じゅん)
リードインクス株式会社
代表取締役社長 兼 CEO
2006年にソフトバンクに入社後、法人/個人向けセールスに従事。
2017年に新設されたデジタルトランスフォーメーション本部に異動、多数の企業と事業共創/事業開発をリード。
2018年からはFintech分野にフォーカスしており、現在はFintech事業推進の責任者および子会社でInsurTechを手掛けるリードインクス社の代表取締役社長 兼 CEOを務める。
―リードインクス株式会社の役割とは?
柏岡:リードインクスの親会社であるソフトバンクでは、通信、インターネットサービス、AI、スマートロボット、IoT、クリーンエネルギーなど、さまざまな分野に取り組んでおり、常に新しい事業を立ち上げようとしています。リードインクスはソフトバンクの100%子会社として、保険会社やデジタルの保険代理店にEnd-to-End(端から端まで)インシュアテック・ソリューションを提供しています。 私たちは、保険会社が良い商品を早く、低価格で提供してくれることを望んでおり、それはインターネット企業と同じ品質を求める保険代理店(事業会社)のニーズにも応えるものでなければなりません。また、コロナ禍以降においては、組み込み型保険(エンベデッド・インシュアランス)が急速に進んでおり、リードインクスからも2020年にEコマース向けの修理保険や旅行代理店向けのキャンセル保険をリリースしました。しかし、大手保険会社を満足させるだけの取引高を持つ保険代理店(事業会社)はほんの一握りで、従来のシステムで挑むのは難しく、システムとともに戦略的な転換が必要です。
組み込み型保険(エンベデッド・インシュアランス)を持続的に成功させるには、以下の点が重要になります。
・既存取引の分析
・UI・UXの改良
・マーケティング戦略の開始
・商品の更新
要するに、「顧客主導の圧倒的なデータ・ビジネス」になっています。しかし、この領域をトータルにサポートできる企業もシステムも日本には存在しておらず、私たちはまさにそこに挑戦しているところです。
左から順にモデレーターのJohn Trotter氏(QBE, Head, Digital Partnership Distribution,Asia)、パネリストのVinay Surana氏(Allianz Partners, Regional CEO, Asia Pacific)、Eran Tirer氏(Ledgertech, Co-founder & CEO)、柏岡(リードインクス)
―販売パートナーと保険会社が成果を上げるために、それぞれの目的を一致させる方法とは?
柏岡:保険会社と代理店の双方に明確な目標を持たせ、共通のKPIを設定することが重要です。多くの組み込み型保険(エンベデッド・インシュアランス)のケースでは、保険会社は新たな顧客層への拡大を目指し、代理店は既存の顧客ベースにおける保険料率と収益性に重点を置いています。コラボレーションがメディアで取り上げられるようなインパクトのあるイノベーションを伴うものであれば、両社は成功を追求する意欲を持ち、後退する可能性は低くなると考えています。
―組み込み型保険がデータ・プライバシーに与える影響と顧客が安心してデータを利用できるようにするためには?
柏岡:保険の組み込み(エンベデッド・インシュアランス)を前提に考えれば、顧客はエコシステムの一部として、保険以外のベネフィットとともにサービスや情報を受け取ることを期待しています。継続的な情報の流れを提供し、顧客にとって望ましい体験を提供するよう設計されたエコシステムを構築することが重要であると考えています。
(参加者の声)イベントに参加してみて
「Insurtech Insights Asia 2023」に参加した柏岡と山内に、イベントの感想を聞いてみました。
柏岡:北米など他地域と比較する事で、保険会社とInsurTechの関係性に関する違いや共通点をリアルに感じる事が出来ました。アジア圏ではより顧客接点のデジタル化の進展を感じつつも、比較的InsurTechの企業の貢献が分かりやすい分野から確実に進んでいるがゆえに、過去の変遷を感じつつ見ないと、InsurTechの中でもコモディティ化しつつある領域の展示会のように見えてしまう面があると感じます。より広範囲に目を広げたチャレンジが必要だと感じたイベントでした。
山内:「Health Tech」と「生成AI」を中心に企業トップの考えや様々なユースケースに触れることができ、とてもよい刺激になりました。ここでのインプットを基に新規企画案をアウトプットしてみたいと思います。
リードインクスは今後も国内外のさまざまなイベントへ積極的に登壇し、日本のInsurTechの発展に貢献していきます。
イベント概要やアーカイブ配信については、以下のイベント公式サイトをご確認ください。
◆Insurtech Insights Asia 2023
https://www.insurtechinsights.com/asia/