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- 2025.8.18 レポート
「CCUSフォーラム2025」に当社代表取締役社長 兼 CEO 柏岡が登壇しました
2025年7月31日、ホテル・ルポール麹町にて「CCUSフォーラム2025」が開催され、第二部のトークセッション「明日(デジタル・AI時代)のCCUS」に、当社代表取締役社長 兼 CEO 柏岡が登壇しました。
通信・テクノロジー・保険領域で培った経験をもとに、建設業界が抱える構造課題に対する新たな視点とテクノロジー活用の可能性について提言。デジタル保険やデータを活用したキャリア支援・人材確保の在り方などCCUSの未来を語りました。

通信から保険へ、そして建設業界へ。異分野連携がもたらす変革
冒頭、柏岡は自身のキャリアとして「通信業界でスマホやインターネットの進化とともにリスキリングを繰り返してきたこと」について触れた上で、リードインクスが展開するデジタル保険サービスについて紹介。
「保険=対面販売」という旧来の常識を打ち破り、スマートフォンを通じて保険加入・利用が当たり前になる社会を目指し、PayPayやYahoo! JAPAN、りそなHD、JALなどのサービスとの連携実績を語りました。
建設業界の“見えにくさ”が抱える課題とは
柏岡は、建設業界が以下のような人材面での構造的課題を抱えていることに言及しました:
- 技能者の高齢化と若手人材の不足
- 外国人労働者の就業定着の難しさ
- 多重下請構造によるスキルや実績の把握困難さ
このような「キャリアの見えなさ」や「評価の不透明さ」が、人材確保と継続的な成長を妨げていると述べました。

デジタル給与払いによる処遇の“即時性”と“見える化”
その上で柏岡が最初に提案したのは、「即時払い」制度の導入です。すでに物流やフードデリバリー業界では導入されており、働き手の動きが可視化される仕組みと併せることで、技能と報酬がリンクする仕組みが構築できると提案。
「働いた分すぐに受け取れるという安心感が、業績にもつながる。日払い文化がある建設業界には特にフィットする」と語りました。
スキルスコア×補償の仕組み化──保険とデータの融合
次に示したのは、給与やスキルデータと連動した「保険の活用」です。シンガポールのGrabが、ドライバーのスコアに応じて段階的に補償内容を変化させる事例を紹介しつつ、以下のように語りました。
「働き方や成果が“データ”として可視化されれば、それに応じた処遇や保険が提供できる。建設業界にも応用できる仕組みだと思っている」
実際に“スコアに応じて保険の補償が変化する仕組み”を複数の産業で検証しており、それをCCUSと接続すれば、よりフェアな人材評価と処遇が可能になると説きました。
キャリア可視化と“選ばれる業界”への進化
「建設業は、人生にとって価値あるスキルを育める業界です」と強調した柏岡は、CCUSによるスコアの蓄積とキャリア支援により、「頑張った人が報われ、誇りを持って働き続けられる仕組みをつくるべき」と語ります。
英国のCSCS制度を引き合いに、「日本の建設スキルを国境を超えて可視化・評価できる時代がくる」と述べ、CCUSがグローバル基準となる可能性にも言及しました。

終わりに──テクノロジーと現場がつながる未来へ
最後に、「私たちはテクノロジーを通じて、働き手に“報酬・補償・学び”を届けられる世界をつくっていきたい」と語った柏岡。
海外への展開を見据え「日本の現場で培った知見を、デジタルの力で循環させる。それが新しい社会インフラになる」と締めくくりました。